毎年2、3枚づつくらいワンピースを調達する。オンラインで探したり、古着屋で見つけたり、夏本番にふさわしい軽くて気楽なもの。それから長年趣味が変わらないので、ずいぶん昔に買ったものも毎夏活躍する。困っているのはガシガシ洗うので、洗いも10年とかになってくると縮んだり丈が短くなってくる。自分が少々大きくなってることも影響しているのだろうけど、今はまだ洗濯のせいにしている。歳はどんどん取るのに丈がどんどん短くなっては、困る。この先20年くらいはそれを着ていたい気持ちはあるのだけど、ミニはちょっと。
そんな私の悩みなんかどうでもよくなる、ジュリア・ロバーツのミニドレス姿。ジャケットをバサッと着こなすクールなイメージがある彼女だけど、花柄って!いや、そうだ、映画『マグノリアの花たち』を思い出せば可憐なジュリアにもしっくりくる。
白地にピンクや黄色のビッグフラワー、それでミニ。なんだけどサングラスがクール。甘いドレスに辛めのサングラスか。
ハイハイ、甘辛ミックスね、なんて油断してると、白ソックス出てきた。夏のドレスにソックスとレザーシューズかい。こっちはビーサンかスニーカーばっかりだった……。涼しくなってきたことだし、ちょっと光沢ある黒のローファーやプレーントゥシューズで白いソックス履こう。
こんなゴージャスなヘアだったら私だって、と思うのは自由だ。
夏のドレスで思い出すのはミシェル・ウィリアムズ。ブロンドショートヘアとサマーミニドレスの組み合わせよ。ラッキー(犬)も見惚れてる。
キュートなミニドレスに壊れた折り畳み傘っていう、ザ、ニューヨーカースタイル。
ボブにレトロなドレスも風情がいい。普段のミシェルのサマードレスもかわいいけど、2012年の夏に公開された映画『TAKE THIS WALTZ』の衣装も本当の彼女(って本当は知らないけど)と混ざるくらい馴染んでて素敵だった。
洗濯で短くなっていく私のワンピ事情とは次元が違うが、ミニのドレスを着る大人のお見本、クロエ・セヴィニー。ティーンのころから、そしてフォーティサムシングな今も変わらずファッションアイコンな彼女はキレッキレに尖ってるガール。ミニでタイトでフリルな花柄ドレス。
ただそんなキレキレガール、クロエにも、リラックスしてるときがあった。膝丈のフレアワンピースをウエストで縛り、ボタンなら一番上まで止めちゃってる。こっちの彼女なら友だちになれそう。なれないけど。
キレキレ、リラックスを経て、2020年のクロエはフリフリミニドレスでニューヨークを歩いてるようだ。
来年の夏も短くなったワンピースを着ることにしよう。
Written&Photographed by Naoko Kato
Editorial Assisted by Minori Kitamura