今季はずっと＜アクネ ストゥディオズ＞に惹かれている。昨年9月、パリでのショー開催10周年を祝うために会場をピンクで包んで、レースやギンガムチェックに、ダメージデニムやスタッズを組み合わせていた。結婚式をイメージした、華やかなムードに緊張感が加わったコレクション。

数ヶ月がすぎたころ、インスタグラムに流れてきたテイラー・ペイジのドレス姿が目に止まり、こんなロマンティックなものを着て出かけたいと思った。

今気になっているのはキム・キョンミンとホン・セヨンによるコペンハーゲン発＜ビロット＞と、かねてからバッグに注目していたロンドン発＜ハイ＞。

＜ビロット＞はさらりとした肌触りのジャージー素材でストイックなミニマルウェアと思いきや、カーディガンのアームは袖口にかけてテーパードがかかっていていてエレガントな佇まい。うんとストレッチが効いているカジュアルな素材も上品で、完成された美しさがある。

日本に入ってきているバッグの存在にばかり目が行っていた＜ハイ＞には、実は素敵なウェアが充実している。アナ・ロキが撮った前シーズンはノスタルジックなムードが衝撃的なかわいさで、グエン・フィオーレが撮った今季はまた違い、ツンとして素敵だった。

光沢のあるカサッとしたデュピオンシルク（2匹の蚕が作った玉繭からつくる）は愛らしさも程よく、フリルやパフィな袖も甘過ぎない。

フランス・マルセイユを拠点とする家族経営のシューズブランド＜レキンズ＞とコラボレートしたバレエシューズとタイツはライラックで。