このバッグは父母が十数年前に欧州旅行に行った時に買ってきてくれた。土産というよりは共有しましょうという意図だったかもしれない。とにかくリクエストしたわけではなかったので、親のセンスでブラウン×シルバーのコンビがピックアップされてきたが、王道のブラック×ゴールドにはない爽やかさがあって気に入っている。
自分自身の持ち物にこだわりが無くはないが、基本的にはあるものでどうにかするのが好きだ。自ら選んでいないものにも、たいていはそこに必然を感じて、愛着が深まっていく。

中身も、すべていただきものだった。
Photographed by Katsuhide Morimoto
Written by Saya Kawada (Town)